『ゴッサム』シーズン1-1話感想|やっぱりペンギンは最高
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シーズン1第1話『正義の消えた街』
あらすじ
ゴッサム・シティの名士・ウェイン夫妻が殺害された。
新人のジム・ゴードン刑事は、ベテランのハービー・ブロック刑事と組み、真相の解明に当たる。
二人は犯人を特定するが、それは、汚職が横行する腐敗した街の生贄にすぎなかった。
真相を知ったゴードンは……。
※この記事は2017年11月11日に旧ブログに投稿したエントリーの再掲です。
感想
まずもう、なんといってもペンギンがメインキャラに据えられてるのが嬉しすぎる!
『バットマン リターンズ』では根本は共通しつつも別物だったし、『ダークナイト』トリロジーではハブられましたからね。
特殊能力を持たないヴィランが多い『バットマン』の中で、特にわかりやすい狂気も持たないペンギンが、何故ジョーカーと肩を並べるほど重要なキャラクターなのか。
それがついに話題作で語られるというだけでも鳥肌ものです。
また、好みを抜きにしてもこのドラマにペンギンを抜擢したのは大正解だと思います。
ていうか彼しかいないなあと思う。
『ダークナイト』トリロジーでは、社会的な観点を優先してテロリズムと組織犯罪そのものに重点が置かれ、「狂気(信念・執着)で動くヴィラン」のポジションはほとんどジョーカー一人が担当していました。
しかし、連続ドラマである本作ではヴィラン一人ひとりの狂気をしっかり描くことができるし、それが社会情勢と象徴的に対応させづらいものでも削らなくていい。
また、組織犯罪についても「中身」をもっと掘り下げることができる。
となると、「尊敬されたい」という身近な執着と、組織犯罪の中での異質さを同時に宿すペンギンは、メインヴィランにぴったりなんですね。
地位を得て尊大になる前、コンプレックスとサディズムをビクビクしながら発散する若い頃の彼をクローズアップするというのも最高です。
『ゴッサム』でのペンギンは、裏社会の重鎮・カーマイン・ファルコン(『バットマン ビギンズ』ではファルコーニと訳されてました)の一味、フィッシュ・ムーニーの部下として登場します。
ところが、フィッシュと警察の陰謀を重大犯罪課に密告し、いきなりの裏切り!
そして即バレ(笑)
いやー、ギラギラしてますね。
百点満点の笑顔
©Gotham/Primrose Hill Productions/DC Entertainment/Warner Bros. Television
ついペンギンに熱が入ってしまいましたが、本作の主役はゴードンです。
ゴードンかっこいい!
ちょっと寄り目すぎてガンつける時が怖いんだけど、熱意に満ちていて、正義感の塊で、憧れます。
シーズン1は、実直なゴードンの目線で追った、腐った街・ゴッサムのガイドラインですね。
腐敗は腐敗としてしか受け取らないゴードンと、街の「ルール」に乗っ取った上で義理を通そうとするブロックやファルコンとの問答が面白く、また、歯がゆい。
ゴードン以上に不正に敏感なのが、重大犯罪課のモントーヤとアレン。
でもね、偽装にゴードンが関わっていると決めつけるのもどうかと思いますよ。
冤罪を正す過程で冤罪を産んだら元も子もないじゃないですか。
ラスト、ゴードンとペンギンという原作でいう中年世代の二人に、ある重要な接点が生まれたことにすごくワクワクしました。
これぞ過去編の醍醐味!
評価:☆☆☆☆(5点満点)
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