『スパイダーマン』続編のヴィランは誰?次に登場しそうな敵まとめ
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の次回作、及び今後のMCUに登場しそうな、あるいはしなさそうなスパイダーマンのヴィランをまとめてみました。
注釈:
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)……マーベル・スタジオが製作する映画などが共有する一つの世界。実写化の権利を保有しているソニーとマーベルの提携により、現行シリーズの『スパイダーマン:ホーム・カミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』はこのMCUに含まれている
サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズ……最初の実写映画シリーズで、『スパイダーマン』『スパイダーマン2』『スパイダーマン3』からなる三部作
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ……二度目の実写映画シリーズで、『アメイジング・スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン2』からなる二部作
スコーピオン:登場確率90%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、マック・ガーガン。
元は私立探偵で、打倒スパイダーマンを掲げる編集者、J・ジョナ・ジェイムソンの手配によって、(同意の上でだが)生体実験を受け、サソリのパワーを手に入れた改造人間。
その後、自身の境遇について悲観し、JJJやスパイダーマンを憎んでいる。
末期癌に侵されたエディ・ブロックの元を離れたシンビオートの宿主となり、新たなヴェノムとなったりもした。
一見『トムとジェリー』的な関係性にも思えるJJJとスパイダーマンの因縁にも、アメコミらしいエグい悲劇性が含まれていることがわかる不憫なキャラクターです。
ただ、ヴェノムになった時はそこらへんの人を食ってたりしたので全然悪人です。
今後ほぼ確実に続編に登場するといえるのがこのスコーピオンです。
『ホーム・カミング』のラストで、すでに受刑者のマック・ガーガンとして登場しており、ヴァルチャーからスパイダーマンの正体を聞き出そうとしてはぐらかされていました。
このシリーズには原作から名前だけ借りたキャラクターも結構登場していますが、彼は明確にスパイダーマンを狙っているかのような口ぶりだったので、今後スコーピオンとして再登場することが見込まれます。
『ファー・フロム・ホーム』でJJJが登場したことも伏線かもしれません。
ただし、メインヴィランを張るには少し格が落ちる印象なので、登場するとしてもサブキャラとしてだと思われます。
演じたのは『ベター・コール・ソール』のナチョでおなじみ、マイケル・マンドゥ。
クレイヴン・ザ・ハンター:登場確率80%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、セルゲイ・クラヴィノフ。
ロシア貴族の末裔で、強い獲物を狩り、自身の実力を証明することを生きがいとしている生粋のハンター。
生涯において至上の獲物であるスパイダーマンに打ち勝ち、満足して自らの命を絶ったが、後に復活した。
アフリカ産の秘薬で身体を強化していることを除けば肉体的にはほぼ常人だが、罠や毒、猛獣などを駆使してステータス的には格上の相手も仕留めるかなりの手練れ。
『ヴェノム』の続編に登場予定のカーネイジ以外では、唯一まだ実写化されていないスパイダーマン系の大物ヴィランといっていいかと。
故に、当然ファンもクリエイターも今後のメインヴィランとして彼を見据えていると思われます。
実は『ヴェノム』と同じく、マーベル・スタジオとの提携ではなくソニー単独の企画として映画化される予定がありますが、最近までミステリオもその予定だったので、わりとすんなりキャンセルされると踏んでいます。
ヴェノム:登場確率35%
©VENOM:DARK ORIGIN/Marvel Comics
本名、エディ・ブロック。
スパイダーマンに逆恨みする記者が、スパイダーマンの能力をコピーした宇宙生物「シンビオート」に寄生された姿。
その特性上、スパイダーマンの第六感「スパイダーセンス」を無効化することもできる。
グロい見た目とは裏腹に、スパイダーマン以外の善人には手を出さず、サンフランシスコでは人助けもしているアンチ・ヒーロー。
ただし、その後ヴェノムから多くのシンビオートが分岐して悪人に寄生し、カーネイジなどの怪物を生んでいるので、それらの元凶ともいえる。
スポーンの生みの親トッド・マクファーレンがデザインしただけあって非常に人気が高いが、初期『スパイダーマン』三部作を監督したサム・ライミからは嫌われており、それなのに上層部がプッシュした結果、『スパイダーマン3』ではトレードマークの巨大な筋肉がなくなり、ポジションもどちらかというと小物という扱いを受けて一部ファンをがっかりさせた。
この時演じたのはトファー・グレイス。
最近、ソニー単独企画の映画『ヴェノム』にて再び実写化され、タイトルロールを務めた。
こちらを演じたのはトム・ハーディ。
さて、このトム・ハーディ演じるヴェノムがMCUと合流するという噂がささやかれていますが、実際どうなるんしょう。
少なくともソニー側はやりたがっていると思います。
『ヴェノム』では宇宙生物というものが作品世界内でどの程度イレギュラーな存在なのかについてあまり触れられませんでしたが、これはMCUとの合流を可能にするために設けた余裕と考えていいと思われます。
ただ、マーベル側にその気があるかについては、かなり微妙。
そもそもMCUというのは、突発的なお祭り企画をする場所ではなく、元から世界観の共有を念頭においた作品が紡ぎ出される場所です。
そのコンセプトをここにきて無視し、元は予定がなかった作品を合流させるとなると、設定的・物語的に、どうしてもこれまでになかった歪(ひずみ)が生まれてしまいます。
その歪をマーベルが受け入れるかというと……う~ん……。
ただ、スパイダーマン周りに限っては人気や企画の性質が他と全然違うので、例外もありえるかもしれません。
期待しすぎずに待ってみましょう。
ヴァルチャー:登場確率70%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、エイドリアン・トゥームス。
自らが発明した、空を飛ぶことのできるスーツを着込んで強盗などを働く老獪な工科学者。
元は自分を裏切った共同経営者への復讐が目的だったが、そのまま悪の道に走った。
『ホーム・カミング』では、トニー・スタークに恨みを持つ男として登場。
仲間が造ったスーツを使いこなし、チタウリ襲来時の残骸などのオーバー・テクノロジーを盗んで売りさばいていたが、スパイダーマンに敗れた。
演じたのはマイケル・キートン。
サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズが六部作の予定だった頃、続編に登場するという噂があった(たしかピーターの父親という噂もあったような)ヴァルチャーが、MCUでついに実写化されました。
前述したマック・ガーガンとのやりとりの際などに、自分の邪魔をしつつも結果的には命を救ったスパイダーマンに対して含みのある様子を見せていたので、再登場は濃厚かと思われます。
悪人だけど家族思いで義理堅い彼は、今度は味方として登場する!?
ミステリオ:登場確率30%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、クエンティン・ベック。
多彩な特殊効果を用いて犯罪を行う、元特殊効果スタッフ兼スタントマン。
ヒーローとなるために自作自演で事件を起こすが、スパイダーマンに暴かれて失脚し、以降、逆恨みし続けている。
超人的な特殊能力は持たないが、幻術を用いてX-メンを壊滅に追い込むなど、実はかなり危険なヴィラン。
『ファー・フロム・ホーム』では、異世界からやってきたヒーローを名乗って登場。
スパイダーマンと共闘してエレメンタルズと呼ばれる怪物たちと戦うが、やはり自作自演であり、最終的には真実を知ったスパイダーマンによって倒され、死亡した。
演じたのはジェイク・ジレンホール。
詳しくは別記事で書きましたが、もし彼の死が偽装であったりなどしたら、再登場の可能性があります。
詳しくはこちら↓
エレクトロ:登場確率20%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、マックス・ディロン。
元電気作業員で、作業中の落雷によって感電し、雷を操るパワーを手に入れてから犯罪に手を染めるようになった。
作品によって雷を放出できるだけだったり、雷そのものになれたりと微妙に能力の解釈が異なる。
小物だが、単に火力だけでいえば脅威であり、ラフト刑務所を停電させて大量のヴィランたちを脱走させるなどの大事件も起こしている。
アニメや映画では、元々は内気で臆病な性格だったと描写されることが多い。
コスチュームの途方もないダサさでも有名だが、本人はわりと気に入っている様子。
最近はスキンヘッドをさらけ出していることが多い。
映画『アメイジング・スパイダーマン2』ではメインヴィランを務め、スパイダーマンをあと一歩のところまで追い込んだ。
演じたのはジェイミー・フォックス。
以前のシリーズで一度実写化されたヴィランであり、ヴェノムのような事情もないので、MCUへの登場は可能性が低そうです。
でも出て欲しいなあ、コスチュームありで。
ドクター・オクトパス:登場確率55%
©THE ULTIMATE SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、オットー・オクタヴィアス。
実験中の事故によって作業用の金属アームと融合し、狂気に囚われた天才科学者。
後述するグリーン・ゴブリンに次ぐスパイダーマンの第2の宿敵で、ヴィランたちのチーム「シニスター・シックス」のリーダー。
原作シリーズがいったん終了した際にはラスボスを務めたくらいの超重要ヴィラン。
その際スパイダーマンの身体を乗っ取り、続編ではしばらくヒーロー活動をしていた。
映画『スパイダーマン2』ではメインヴィランを務め、自身の研究を完成させるためにニューヨークの街を危険にさらし、スパイダーマンと衝突するが、最終的には自分の夢よりも大切なことに気がついて改心し、自らの命と引き換えに街を救った。
彼もまた以前のシリーズですでに実写化されたヴィランですが、MCUに登場する可能性もなくはないかなと思っています。
今後予定されているシニスター・シックスの映画化が、もしMCUの作品として行われることになれば、自動的に彼もMCU入りすることになるからです。
映画でシニスター・シックスのオリジナルメンバーがそろう可能性は残念ながら低そうですが、リーダーをドック・オク以外に変更することはたぶんないと思います。
また、そのことを抜きにしても彼の登場はありえるかもしれません。
実は、あのマーク・ハミルがMCU版ドクター・オクトパスを演じるという噂が海外で流れています。
噂は噂にすぎませんが、マーク・ハミルがMCUに出演したがっていることは事実であり、彼が元祖ジョーカー声優であり悪役もハマる俳優であることや、現シリーズのスパイダーマンが『スター・ウォーズ』ネタが好きなことも考慮すると、わりと現実的なのでは!?
グリーン・ゴブリン:登場確率60%
©THE AMAZING SPIDER-MAN/Marvel Comics
本名、ノーマン・オズボーン。
巨大軍需企業オズコープの社長。
肉体と知能を強化する血清によってパワーを手に入れるが、同時に精神に異常をきたして犯罪者となった。
自らが開発した飛行グライダーやカボチャ型の爆弾などを武器にする。
スパイダーマン最大の宿敵で、彼の最愛の女性であるグウェン・ステイシーを亡き者にするなどした凶悪な存在。
マーベル・コミックス全体においても重要なヴィランで、一時期政治的な強権を手に入れてヒーローを弾圧したり、アスガルドに攻撃を仕掛けたりした。
映画『スパイダーマン』ではメインヴィランを務め、原作とほぼ同じ経緯で悪に染まり、スパイダーマンと対決するが敗れ、死亡した。
演じたのはウィレム・デフォー。
その後、同じシリーズの『スパイダーマン3』では彼の息子でありスパイダーマン/ピータ・パーカーの親友であるハリー・オズボーンが新たなゴブリンとなり、父の復讐を遂げようとした。
(こちらのヴィランとしての名前はニュー・ゴブリンであり、原作に登場する模倣犯・ホブゴブリンとは異なる。)
演じたのはジェームズ・フランコ。
『アメイジング・スパイダーマン2』でもノーマン、ハリーの両方が登場し、ハリーがグリーン・ゴブリンとなった。
ハリーを演じたのはデイン・デハーン。
三年くらい前に旧ブログに載せた記事の中で、サノスの後のMCUのラスボスは、ノーマン・オズボーンではないか? みたいなことを書きました。
「宇宙規模の戦いだけでなく、地球単位・国家単位での策略もメインストーリーになって欲しい」という願望と「それならオズボーンがピッタリでは?」という安易な発想の組み合わせで書いた予想だったので削除してしまいましたが、今考えるとこれは結構ありえるかもしれません。
ヘルムート・ジモやミステリオなど、計略や扇動で大規模な事件を引き起こすヴィランが台頭してきている今、ノーマン・オズボーンがその流れを継承してかつてない暗躍を展開し、かつグリーン・ゴブリンにもなって物理的な攻撃でダメ押しする、とかいかにもありそうじゃないですか?
また、未だ語られないMCU版スパイダーマンが能力を得たきっかけにも関わってくるかもしれません。
ひょっとしたらマーク・ハミルが演じるのはこっちだったりして!?
MCUフェーズ4以降のラスボス予想はこちら↓